「モヤモヤくん」を静めるため…

以前、「モヤモヤくん療法」のやり方を説明しましたが、「モヤモヤくん」とは、あの強迫観念が襲ってきた時の不安感のことです。
これを静めることは、並大抵の努力では成し得ません。
「モヤモヤくん」と自分とを切り離して考えると言っても、すんなりイメージできるものではありませんし、私も、はじめのうちは「モヤモヤくん」が暴走していた時、あの苦しみから逃れるため、迷惑だとわかっていながらも誰かに安心するような言葉をかけてもらっていました。
さらに、安心出来そうな言葉を聞けたら、忘れないようメモに書き、「モヤモヤくん」が襲ってきた時に、それを読んで安心しようとしていました。
しかし、強迫観念は、そんなに甘いものではなく、自分を信用できなかった私は「本当にそれを聞いたのか…」と余計な考えが浮かんでしまい、そうなると記憶が曖昧になってきて、その耐え難い不安感を消すため、また誰かに安心する言葉をかけてもらって、それを何度も書くという無限ループに繋がっていたのです。
そのため周りの人たちに、かなり迷惑もかけましたし、友達も何人かなくしました。
人に言葉をかけてもらったと言っても、もともと私は人に自分のことを話すのが得意なタイプではありません。
にも関わらず、当時は強迫観念の苦痛に耐えるだけの余裕がなく、恥ずかしいと思いながらも人に助けを求めていたのです。
自分で自分に「大丈夫」と言い聞かせようとしても、自信が無さすぎる私は「自分の考えが一番信用できない」と思ってしまうのでムリでした。
そんな当時、薬の副作用のせいか、文字を読むと気持ち悪くなるといった症状があったものの、少しでも「モヤモヤくん」を静めるために良さそうな本を、無理してたくさん読んでいました。
しかし、それは今でも自分にとってプラスになっていると思います。